飲酒欲求のトリガー「感情」には2種類ある

感情は「厄介者」なのか

「ああ、お酒が飲みたいっ!」

今日は絶対にお酒を飲まないと決めたはずなのに、こうなったら、もう止められない・・・。

「飲酒欲求」をコントロールできないせいで、断酒がいつも途中で挫折してしまう、という方は多いでしょう。

でも、「飲酒欲求」そのものをどうにかしようとするのは、私の未来開花断酒プログラムの目指すところではありません。

今日は、私のプログラムでお伝えしている「飲酒欲求につながっている『感情』」についてのお話しましょう。

まず、あなたに考えてみてほしいことは、どんな「気分」のときに飲みたくなるのか、ということです。

大きく分けて、2つの感情に分けることができます。

「お酒でも飲まないとやってられない!」

「嫌なことを早く忘れてしまいたい」

あるいは

「せっかくの機会だから、お酒が飲みたい」

「いいことがあったから、飲みたい気分」

つまり、「お酒が飲みたい」という飲酒欲求は、私たちの「快」か「不快」か、2つの感情と結びついているのがわかります。

人の感情には、大きく分けてプラスの感情とマイナスの感情があります

プラス感情は「快」マイナス感情は「不快」です。

つまり、あなたはお酒を飲むことによって「不快」を回避したい、もしくは「快」をもっと感じたいと、思っています。

そこで、こう考えてみてください。

お酒を飲むことで「快」は、本当に深まるのか?

お酒を飲むことで「不快」は、本当に避けられるのか?

例えば「今日は久々にみんなが集まったからお酒を飲もう!」という状況。

みんなが顔を合わせた「すばらしさ」「嬉しさ」「幸せ感」は、お酒のあるなしにかかわらず、もともと「すばらしい機会」であり「みんなが嬉しい」ことであり、「幸せを感じる」時間です。

あなたがお酒を飲んだからといって、そのこと自体の価値は何も変わりません

逆に「仕事のストレスがひどいからお酒を飲んで忘れよう」というときは、どうでしょうか。

仕事のストレスを抱えているなら、「解決に向けて最善の方法を考えて行動すること」や、そのために「ゆっくり休養すること」が最優先事項かもしれません。

ここで、お酒を飲んでしまっては、「パフォーマンスが悪くなり、仕事の能率が落ち、仕事がなかなか片付かず不快な感情は逆に増大する」可能性もあります。

お酒を飲むことで「不快」を回避したかったはずなのに、むしろ「不快は増大」しているのです。

私たちは、「快」を心地よく感じ、できるだけ「快」を求め、「不快」を避けようとして生きているはずなのに、お酒が絡んでくると、とたんに理屈に合わないことを平然とやってしまうのです。

感情は、飲みたい気持ちに火をつけるやっかいなトリガーのように今は感じているかもしれませんが、「心」について学ぶことがあなたのこれからの断酒を支えます。

飲まない人生を選択するなら、シラフで自分の感情と向き合うことを避けては通れないからです。

特に、取り巻く対人関係の中で起こるさまざまな出来事の中であなたが感じる不快なマイナス感情のコントロールがカギになります。

怒り、イライラ、もやもや、悔しさ、憎しみ、後悔、焦り・・・。

これらの感情は確かに不快ではありますが、心の学びとトレーニングであなたの生涯の味方に変えていくことができるのです。