「シラフだと、言いたいことがうまく言えないというか・・・
酔っぱらっている方が【本音】が言えるんです」
お酒の勢いがあれば、普段言えないことが言える私。
溜まりに溜まった感情が爆発して、気まずくなっちゃったけど、シラフでは絶対に言えないことだったから。
でも、それほどまでに、私だってガマンしてたんだってことが相手に伝わったなら、それでいい。
だって、シラフでなんて、とても言えないもの・・・。
そこにはきっと、
(こんなことを言ったら、嫌われてしまうのではないか?)
(私自身を否定されるのではないか?)
(本当のことを言ったら、大切なこの人が私から離れて行ってしまうのではないか?)
という不安な気持ちが隠れていそうです。
きっと、一番の本音は、【こんな私のことを、ちゃんとわかってほしい】。
人には、ネガティブな感情や、影の部分、陰性感情があるのは当たり前。
でも、それを表に出すことはよくない、と思い込んでいるから
「こんなことを思ってはいけない」
「こんなことを考えている私はダメだ」
と、自分を押さえつけてしまうのですね。
勇気を出して本当のことを言ったら、真っ向から否定された経験があったのかもしれません。
もしかしたら、本当のことを言いづらい環境で生き抜いてきたあなただからこそ、気持ちをそっと胸にしまってしまうクセが身についてしまったのかもしれません。
また、【意見を否定される】ということを【自分の人格を否定される】ことと同じように感じてしまっている、ということも考えられそうです。
相手が否定したのは、あくまでも「意見そのもの」であり、あなた自身の価値は変わらない、ということに気がついていますか?
まずは、「どんな感情をもってもいいのだ」と、そこにOKを出すことから始めましょう。
ネガティブな感情、あなたの影の部分も、大事なあなたの一部分。
365日、24時間、いつでもポジティブな人などいませんし、アドラー心理学はそれを目指すものでもありません。
あなた自身が感じていることを、否定せず、見て見ぬふりをせず
「私は今、こんなふうに感じているんだな」と受け止めること。
いろんな感情をもっている自分をしっかり味わうことです。
そこから見えてくる本音と向き合った上でどうするか、相手にどの方法で伝えるのか、自分の行動をどんなふうに変えていくのか、それは次のステップ。
ゴールは、相手との関係をいい状態に保ちながら、自分の思いや考えを伝えられるようになること。
こんな対人関係がつくれるようになれれば、もうお酒は必要ありません。