「自己肯定感」が低い私

コラム

「自己肯定感が低いから、いつもお酒に逃げてしまいます」

「飲む度に、自己肯定感が下がります」

「自己肯定感」という言葉が広く知られるようになり、

初めての悩み相談のときに、このようにおっしゃられる方も多くなりました。

「自己肯定感」とは、低いよりは高い方がいいようなイメージはあるものの、結構掴みどころがないものです。

「すぐに心が折れる」

「どうせ自分なんて、という気持ちがいつも邪魔をする」

「昔から自分のことが好きになれない」

こんな気持ちを「自己肯定感が低い」と感じている人が多いのかな、と予想しています。

でも、挫折を経験して心が折れる思いをしたり、人と深く関わる中で落ち込んだりすることがあるからこそ、

他人の痛みを自分のことのように親身に考えられるようになれたり、さまざまな感情を味わって人間的に成長できることも多いはずです。

問題なのは、自分のことを「好き」なのか「嫌い」なのか、お酒がなかなかやめられない自分を「良い」のか「悪い」のかと、

ジャッジしてしまうことにもあると私は考えています。

例えば、今日、あなたは仕事のプレゼンでうまくいかないことがあり、自信をなくしてしまいました。

こんな気持ちをなんとかしたくて、お酒を手に取りそうになるときに、楽になれる考え方を一つご提案します。

「結果」や「ダメだったポイント」だけを見て、自分自身をジャッジしないことです。

まずは、「今日のプレゼンは、ダメだった」と感じている自分のことを一旦、そのまま受けとめます。

「そうか、今日のプレゼンではダメだ、と感じているんだな」でOKです。

その次に、できていたことや、頑張ったプロセスに目を向けてみてください。

「しどろもどろのところもあったけど、しっかり準備したから、整理された資料をつくることができた」とか、「最後の質問には、自分の考えを交えて答えることができた」など、今のあなたにできている部分がちゃんとあるはずです。

どんな自分にも「OKサインを出すこと」と②「できていることに目を向けること」

人間なのだから、ダメな部分もあって当然ですし、当たり前すぎたり、地味すぎたりして自分では気づいてないけれど、ちゃんとできていることがあるものです。

こんなふうに、この2つをセットにして、自分自身をジャッジせずに、出来事を振り返るのです。

こんな自分もOK
不完全な私でもOK
これがありのままの私

私は私、と自分を丸ごと受け入れられるようになって初めて、他人の評価を気にせずふるまえるようになったり、他者の言動に必要以上に振り回されななくなったり、

基準を外に求めずに、自分軸で生きることができるようになっていきます。そして、その先に

私には価値がある
私はきっとできる
私は満足している

という「自己肯定感」が高まっていくと、考えます。

結果だけに注目をしたり、そのときの感情だけで「私はダメだ」とジャッジしてしまうのではなく、自分を見るポイントを変えるだけで、自分の捉え方は変わっていくはずです。