お酒をやめて、どうしたいですか? と、クライアントさんにお聞きすると、
「充実した時間を手に入れたい」
「仕事にもっと力を入れたい」
「お酒のない人生を楽しみたい」等々
心の内をお話してくださいますが、私はこの時点でのクライアントさんのお話をあまり信じていません。
クライアントさんがウソをついている、と言いたいのではありません。
「こうなりたい未来の姿」は、お酒をやめ続けていくことで、この先どんどん変わっていくことを知っているからです。
クライアントさんの「今」が変わるということは、その延長線上にある「未来」が、変わるということ。
クライアントさん自身も、お酒をやめる目的も、どんどんグレードアップしていくのですね。
お酒が体から抜けただけでなく、思考からもお酒が完全に抜け、普段の生活がお酒の支配から解放され始めると
クライアントさんの元々もっていた良さ、その人らしさが輝き始める瞬間に立ち会えることが多々あります。
クライアントさんの言葉の端々から変化を感じますが、心や思考の変化はクライアントさん自身で実感できるほど。
お酒を飲まずにいると、今までは気づかないふりをしたり、お酒を飲むことでごまかしていた、隠れていた感情、本当はこうしたかったという本音なども出てきますが、
そんな感情をもっている自分のことを受け入れ、感情をコントロールすることができるようになっていきます。
これまでは、飲酒行動に結びつきやすかった不快な感情ですが、アドラー心理学の「自己受容」という考え方を身につけることで、今までなかなか折り合いのつけられなかった感情と向き合えるようになっていくのです。
他者に対する怒りや悔しさなどの感情の捉え方も変わるので、対人関係もどんどん変わっていきます。
当たり前ですが、お酒をやめても、これからも人生は続いていきます。
過去のくすぶっていた思いが再燃したり、予想外のアクシデントが起きて焦ることがあったりと、飲みたくなってしまうとき、そこには必ず不快な感情があるはずです。
でも、そんなとき、自分自身の感情との向き合い方・その活かし方を身につけたことで、どんなことがあっても、お酒に逃げることなく、自分自身の力で乗り越えることができるようになります。
その山を1つ乗り越えるたび、「私にはもうお酒は必要ない」という思いが確信に近づいていくでしょう。
サポートプログラムが終わるころ
「これから自分が目指すべき理想の姿がわかりました」
「新しい事業を立ち上げるために動き始めました」
「あと10年、どうやって社会貢献しようかワクワクしています」
そんな頼もしいクライアントさんたちの声をたくさん聴いてきました。
本当になりたい自分を見つけて、そこに向かっていくためのエネルギーを自分は元々もっていたのだ! と、自分で自分を勇気づけながら、あなたらしく人生を前に進めていけるようになること。
これこそが、5か月間かけて進めていく断酒サポートプログラムの中で、私が大事にしていることであり、目指すところです。