
では、エルヴィスさん、今日はよろしくお願いします。

こちらこそ、よろしくお願いします!
(さかもと)まずは、このプログラムを受講する前のエルヴィスさんって、どんな状況だったかお話ししていただけますか?
(エルヴィスさん)その頃は、職場にものすごい不満がありまして。毎日上司の文句を言いながら、影で転職活動していた時期でした。
対人関係を良くしたいという気持ちから、【嫌われる勇気】も読んでいましたし、断酒本も10冊以上、もちろん、さかもとさんの本も読んでいました。
アドラー心理学は、なるほどなぁとは思うんだけど、通っている英会話学校でも、職場の人間関係でもいつも何かしらのトラブルがあったり。
自分なりのやり方で、お酒をやめていた期間もあったんですけど、ある時、盛大にスリップ! それが受講のきっかけです。
(さかもと)盛大なスリップ?
(エルヴィスさん)繁華街を数軒はしごして、かなりの大金を使った「らしい」のですが、全く記憶がありません。
自分一人では、ずっとこの繰り返しだろうなと思って、受講することにしたんです。
(さかもと)受講の理由を聞いたら、開口一番「変わりたいからです!」と、力強くお答えされたことを私も覚えていますよ。
(エルヴィスさん)そうです。変わりたかったんです。

お酒をやめたいのはもちろんだけれど、元々アドラー心理学にも興味があったので、アドラー心理学のセミナー講師もされているさかもとさんから直接学びたい、自分を変えるヒントは、絶対ここにある、という気持ちがありました。
(さかもと)受講を決めたときには、すでにもうお酒を飲まない日々をスタートしてましたものね。
(エルヴィスさん)はい、でも、私の断酒記念日は断酒1日目ではなくて、忘れもしない3月X日。
プログラムは順調に進み、アドラー心理学の理解もどんどん深まっていたのですが、その日が、私の人生のターニングポイントです。
(さかもと)どんなことがあったか、教えていただけますか。
(エルヴィスさん)その日、対人関係でイラっとしたことがありました。本当にささいなことです。
それをいつも通り、さかもとさんにチャットワークで伝えたところ・・・
そのイライラがどこからくるのか、こうあるべきだと思い込んでいる価値観とか、相手と自分との違い、アドラー心理学的にはこう考えることができるけど、エルヴィスさんは気づいていますか、という返信が返って来て・・・。
ものすごい衝撃でした。
イライラしている自分のことも、その相手のことも、自分とその人との関係も、こうなっていたのか! と。
アドラー心理学を学んで身につけていたと思っていた知識を、自分の生活と結びつけて、対人関係に活かすってこういうことかと知って、目の前の視界が一気に明るくなった、という表現がぴったりでした。

さかもとさんの【断酒マインドブック】に書かれている「飲まないために感情を味方にする」ことが、そこから、少しずつ実践できるようになっていきましたね。
(さかもと)具体的には、どんな実践ですか?
(エルヴィスさん)私の場合、「感情を見る」ということが大きな軸になりました。
例えば、対人関係でイライラしたとき、感情の根元にある自分の本音とか、こうあるべきっていう価値観、こうなったらいいなという相手に期待していた勝手な思いとか、イライラの感情が全部教えてくれるということです。
今までは、腹が立つ、イライラする、相手に感情をぶつける、お酒を飲む、というパターンしか知りませんでした。
でも今は、自分の本当の思いを理解したり、相手の行動の善を見たり、アドラー流のコミュニケーション方法を使って相手に思いを伝えることができれば、心が満たされることを知りました。
こんな方法で人とコミュニケーションが取れるようになったこと、自分が変わることで、相手も変わっていくことに、驚いています。

(さかもと)正しい知識とトレーニングで、自分を変えていく。
それがアドラー心理学を実践するということですが、本を読むだけでは、どうしても自己流の解釈になってしまうので、そこまで行くには難しいんですよね。
このプログラムが個別である理由が、まさにそこにあります。
(エルヴィスさん)それをいいことに、さかもとさんに毎日質問をしまくってました(笑)
(さかもと)そのための個別プログラムなのですよ!
人によって必要な知識や、フィットする方法は違いますし、特にお酒の問題は個人的な課題と結びついていますから。
エルヴィスさんの場合は、感情や状況の見立てと、アドラー理論の答え合わせをすることがポイントになりましたね。
(エルヴィスさん)その学びが本当に楽しかったし、今の飲まない自分を支えています。
これは、一人で本を読むだけでは絶対にわからない部分というか、わかった気になっていただけで、実践はできていなかったですね。

感情をじっくり味わって自分と向き合うなんて、お酒飲みながらは絶対できないことですし、このメソッドを手放すなんて、もったいないからもう飲みたくない、という心境です。
私、石原さとみさんに誘われたとしても、お酒は飲まないですよ!
(さかもと)それは、確かめようがないですね(笑)
飲みたい気持ちにつながるイライラ、もやもや、怒りなどのネガティブな感情は、不快だから見たくない、できればなかったことにしたい、という人が多いと思うのですが、それを役立てられるのは、シラフだからこそ、なんですよね。
(エルヴィスさん)そういえば、不快な気持ちって、酔うとますます大きくなったものでした。
(さかもと)感情のことを飲みたい気持ちにつながるトリガーだと思ってる人も多いですが、見方を変えることで、どんな感情も、自分の生涯の味方にすることができるんです。
まずは、感情の捉え方を変える。すると、思考が変わる。そして、行動のパターンがどんどん変わっていく。
それには、当然時間もかかるし、根気もいります。

(エルヴィスさん)そうですね。でも、確かに私の行動は変わりました。
先日も、職場で、ちょっとしたアクシデントがあったんですが、上司にIメッセージ(自分も相手もOKのコミュニケーション方法)で、自分の思いや、してほしいことを具体的に伝えることができました。
(さかもと)どんなふうに伝えたんですか?
(エルヴィスさん)「私が〇〇しなかったことはいけなかったのですが、今回はみんなが〇〇だったことがあって、私はとても悔しい思いをしました。これからは、チームのためにも〇〇してほしいのですが・・・」という感じです。
(さかもと)模範解答ですね! ベースにあるアドラー理論がちゃんと理解できていて、エルヴィスさんに仲良くやっていきたいという気持ちがあるから、相手に真意が伝わるんですよ。
それなしに、どうやらこういう言い方をすると良いらしいぞ、と表面的な言葉だけで伝えようとしても相手には絶対に届きませんから。
(エルヴィスさん)おかげさまで、上司とは、これまで以上に信頼関係が厚くなりましたし、ギスギスしていた同僚たちともスムーズにやり取りできています。
対人関係が苦手で転職希望だったのに、すっかり職場の居心地がよくなってしまいました(笑)
同じ会社に勤めていて、同じアパートに住み続けているけれど、今、全く違う世界にいるような不思議な気分です。

(さかもと)なんてステキ! これから先、職場を変えることがあったとしても、きっとエルヴィスさんらしさを活かして、周りと協力しながら、やっていけますよ。
(エルヴィスさん)自分らしさと言えば、自分の行動や思考のパターンを知ることのできる「ライフスタイル診断」がとても役に立っています。
(※ライフスタイル診断は、アドラー心理学独自の分類分けで、感情や行動、思考のパターンを総合的に判断するもの)
自分の幼少期の記憶から、もうすでに【本音を言わない】という自分の行動パターンが見えていたことに全く気づいていませんでしたし、その部分が変わることが対人関係をよくするカギになっていることにも驚きました。
今では、21チャレンジの断酒コミュニティも、私にとって、本音が言える大切な場所の一つです。
(さかもと)チャレンジの参加は、そういうのは苦手だからって、渋っていたのにね(笑)
(エルヴィスさん)本当に対人関係が苦手だったんですよ(笑) でも、人って、変われるんですね。
さかもとさん、私はずっと「お酒をやめること」と「アドラー心理学」は別々のモノだと思っていたんです。
(さかもと)そう思っている方は多いでしょうね。
アドラーさんは、「人間の悩みはすべて対人関係の悩みである」って、おっしゃったんです。
お酒を飲みたくなってしまう原因はすべて「対人関係」と考えることができます。
職場の悩み、夫婦の問題、家族の問題、子どもとの関係、親との関係・・・。自分自身のことだって、無人島に独りで暮らしていたなら、きっと悩みませんよね。
アドラーを学ぶことは、対人関係上の悩みやつまづきを、自分の感情をガイドにして、お酒で解消しようとする思考と行動のパターンを変えていくこと、と解釈することもできるかと思います。
(エルヴィスさん)アドラーさんの【性格はいつからでも変えられる】という言葉も、本当にその通りなんだとわかります。だって、こんなに自分が変わりましたから。
(さかもと)ただ、人間って、もちろん私も含めて、気をつけないと昔のライフスタイルに戻ってしまうんです。
ライフスタイルって、持って生まれたものではなくて、慣れ親しんで使い続けているパターンに過ぎないから。
例えば、私は、【一人で抱えてなんとかしようとして、ドン詰まりになる】というパターンをもっているんですよ。
(エルヴィスさん)ええっ?! そうなんですか!
(さかもと)そうなんです。だから、まずは、そういう自分を知ること。そして、受け入れること。
その上で、できない部分は誰かに頼ったり、アドバイスをもらったりなど、私も行動パターンの書き換えの途中です。だって、その方がいい結果が生まれることを実感しつつあるから。
(エルヴィスさん)私も、いい結果を生んでいます。今の自分の方がずっと楽です。
(さかもと)思考と行動、感情の使い方のパターンを変える。すると、結果が変わる。
つまり、どんどん自分が変わっていくことで、世界と人生が変わっていくんですよね。
(エルヴィスさん)言っている意味、すごくわかります。
(さかもと)ぜひこれからも、アドラーの学びを続けて、居心地のいい人生にしていきましょう!
(エルヴィスさん)はい、これからもたくさん学ばせてください!
(さかもと)エルヴィスさん、今日はありがとうございました。
(エルヴィスさん)こちらこそありがとうございました!